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サイクロン掃除機のコラム タイトル画像

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《サイクロン掃除機の仕組み・構造とは》

こちらでは、サイクロン掃除機の仕組みと原理・構造について詳しく説明したいと思います。サイクロン掃除機のパイオニアであるダイソンに対抗して、日本の家電メーカーも色々な工夫をしているようです。

サイクロン掃除機で使われる「サイクロン(Cyclone)」とは、竜巻のように回転させて発生した「遠心力」を利用して、気体に含まれる粉塵を分離する装置のことで、「粉体分離器(ふんたいぶんりき)」とも呼ばれます。

サイクロンは円筒部分と円錐部分で構成されます。円筒部分に吸い込まれた空気は、内部で高速回転しながら円錐部分に流れていきます。その間に空気に含まれる粉塵だけが遠心力によって弾き飛ばされ、壁にぶつかると重力で落下します。落下した粉塵は円錐部分の先端にある小さな穴から排出されます。一方、粉塵と分離された空気は、円筒部分の上から排気されます。

この仕組みを家庭用掃除機に応用したのがダイソン社の「ルートサイクロンテクノロジー(Root Cyclone Technology)」です。ダイソンのサイクロン技術の特徴は、強力な遠心力を生み出すために異なるサイズのサイクロンを数段階に分けて搭載した「多段サイクロン方式」です。

ダイソンのサイクロン掃除機が吸い込んだゴミは、クリアビンの中で大まかに分離されます(第一段階)、次に「網目状シュラウド」と呼ばれるカバーから吸い込まれたミクロのゴミが取り除かれます(第二段階)、最後は円錐形の小型サイクロンで微細なゴミを除去します(第三段階)、残ったクリーンな空気は外に排出される仕組みです。

さらに小型サイクロンを放射状に配置した「ラジアルルートサイクロンテクノロジー(Radial Root Cyclone Technology)」、32個のサイクロンを2層に配置した「32ルートサイクロンテクノロジー(32 Root Cyclone Technology)」等、ダイソンのサイクロン掃除機は、遠心力を強化するための改良が行われています。

現在のダイソン製サイクロン掃除機は、サイクロン内部の「プレモーターフィルター(数年毎に水洗い)」とモーターを包み込む「ポストモーターフィルター(お手入れ不要)」を搭載しています。しかし、ダイソンの最終的な目標は、サイクロンのみでゴミを完全に分離し「フィルターをなくす」ことだと思われます。

ダイソンの公式サイトによると、同社は実に564件の特許技術を持っており、これが掃除機メーカーとしては後発である同社の競争力の源泉となっています。しかし、ジェームズ・ダイソン氏がサイクロン掃除機を開発した当時、大手の家電メーカーは紙パックの売上に固執して、新技術に見向きもしなかったのだそうです。

後にサイクロン掃除機がヒットすると、多くのメーカーが同じような製品を作り始めましたが、既にダイソンが主要な特許を取得していたため、他のメーカーは同じ技術を使えませんでした。さらに国内では、シャープがサイクロン技術の周辺特許を取得しており、シャープ以外の国内メーカーは開発に苦労しています。

2000年2月にシャープが国内初のサイクロン掃除機「EC-AC1」「EC-SA10」を発売。以後10年以上、ダイソン以外のサイクロン掃除機は「遠心分離+フィルター」のハイブリッドタイプが主流でした。

前述のように特許の関係上、日本の家電メーカーはサイクロンを2段、3段と重ねる多段サイクロン方式の掃除機を作れないため、サイクロンで大まかな遠心分離を行い、残った微細なゴミはダストカップ内部のフィルターでこしとるハイブリッドサイクロン方式を採用しています。

ハイブリッドサイクロン方式は、遠心分離だけでゴミを十分に取り除けないので、厳密に言えばダイソン型のサイクロン掃除機とは別物です。フィルターが汚れると吸引力が低下するので定期的な手入れが必要ですが、多くの製品が振動で汚れを落とす「クリーニング機能」を搭載して吸引力を持続させています。

しかし2010年7月、三菱が日本メーカーで初めてフィルターレスサイクロン掃除機「風神 TC-ZK20S」を発売。続いて2012年3月に東芝が「トルネオW VC-SG711」を発売しています。

これらの「国産フィルターレスサイクロン掃除機」は、ダイソン社の特許に抵触しないようサイクロンに色々な工夫がされており、性能面で追いついていない部分も見受けられますが、省エネ・静音化・付属品の使いやすさ等の日本流の気配りで対抗しているようです。

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