パナソニック エアシス MC-SXD420

「パナソニック エアシス MC-SXD420（Panasonic Airsis MC-SXD420）」はパナソニックが販売する紙パック不要のサイクロン掃除機です。

複数の高性能フィルターで排気をクリーンにする空間清浄システムを搭載。掃除後に部屋の空気をきれいにする「空気清浄モード」が特長です。ノズルはモーター駆動式の「隅とり逆立ちパワーブラシ」を採用しています。

後継機種は「パナソニック エアシス MC-SXD430」です（2014年2月発売）

製品情報

「エアシス MC-SXD420」は、三洋電機が2007年に発売したキャニスター型掃除機「airsis SC-XD1」を発祥とするロングセラー商品です。2011年に三洋がパナソニックの完全子会社となったため、現在は「Panasonic」ブランドで販売されています。

「airsis（エアシス）」という商品名からも分かるように「空間清浄」に徹底的にこだわった設計が特長。4種類の多重フィルターと「ULPAリングフィルター」でクリーンルーム並みのきれいな排気を実現しています。ボディカラーは清潔感のある「ホワイト」となっています。

先代モデル「エアシス MC-SXD410」との違いは「運転音」「ペタすき間ノズル」となります。運転音は本機の方が約1dB小さくなっています。しかし体感上の差は感じられないでしょう。「ペタすき間ノズル」は、従来の「すき間ノズル」にジョイントが追加され、角度を切り替えできるようになっています。

「エアシス MC-SXD420」のクリーン排気システムは、5種類のフィルターでハウスダストを除去するシンプルな仕組みです。「立体構造チリとり型メッシュフィルター」「Ag+ゼオライト消臭フィルター」「ペット臭ブロックフィルター」「酵素除菌+アレルブロックフィルター」でゴミと臭いを除去。最後の仕上げとして「ULPAリングフィルター」でわずかなチリも残さないきれいな空気を排出します。

「ULPAリングフィルター」とは、文字通り輪の形になっているプリーツフィルターです。0.08マイクロメートル以上の微粒子を、約99.995パーセントキャッチできる性能を持ち、半導体工場のクリーンルーム用クリーナーにも採用されているそうです。さらにホースを抜いて本体のボタンを押すと「空気清浄モード」として約10分間運転します。これは空気清浄機（16畳用）を約9分間動かした状態に相当します。

「エアシス MC-SXD420」のもう一つの特長は「隅とり逆立ちパワーブラシ」です。

前部が大きく開いて壁際のゴミが取りやすい「ガバどり機能」、手元のグリップをひねるとブラシが逆立ちしてすき間ノズルに早変わりする「逆立ち機能」、ウエットシートを巻きつけて拭き掃除できる「ウェット拭き機能」など、ヘッドに様々なアイデアが込められています。

掃除システムは、ゴミと空気の遠心分離を行わない「擬似サイクロン」タイプです。この方式は使い続けると吸引力が低下するため、定期的なフィルターのお手入れが必要になります。自動でホコリを叩き落とす「フィルター自動クリーニング機能」を搭載しており、お手入れの手間を減らすよう工夫されていますが、ダイソンのようなフィルターレスサイクロン掃除機と比べると、メンテナンスが面倒に感じられるかもしれません。

「エアシス MC-SXD420」本体の他に、ホース、伸縮自在延長管、床用ノズル、2ウェイブラシ、ペタすき間ノズル、ふとん用ノズル、つぎ手パイプ、お手入れブラシが付属します。

評判・レビュー

長所

「エアシス」は、三洋時代から排気性能の高さに定評のあるサイクロン掃除機です。また様々な便利機能を搭載するヘッドも注目ポイントです。まるで空気清浄機のような構造は、設計者の執念すら感じられます。ハウスダストが気になる人におすすめしたい製品です。

短所

高性能フィルターを搭載する「MC-SXD420」ですが、サイクロンシステムの設計が古いのがウィークポイントです。フィルターにティッシュペーパーを取り付けるのは、一昔前の国産サイクロンクリーナーに多く採用された方式であり、ゴミ捨ての際にチリやホコリが舞い上がるのが厄介です。残念ながら排気性能とサイクロン性能がアンバランスに感じられる製品です。

製品仕様