サイクロン掃除機とは、吸い込んだゴミを「竜巻(たつまき)」のように回転させて発生した「遠心力」の原理を利用して、ゴミと空気をきれいに分離する掃除機です。
紙パック不要で吸引力が落ちにくい掃除機として人気を集めています。
遠心力はグルグル回る円の中心から遠ざかるように働く力のことです。
たとえば遊園地でジェットコースターに乗ると、カーブやループ部分で体が外側に強く引っ張られるような感覚がありますが、あれが遠心力です。身近な家電の中では、洗濯機の脱水なども遠心力を使って洗濯物と水分を分離しています。
紙パック掃除機は、吸い込まれたゴミが紙パックを通過し、きれいな空気のみ外に排出されます。一方サイクロン掃除機がゴミを吸い込むと、回転気流の遠心分離によって、軽い物(空気)はフィルターを通過し、重い物(ゴミ)はダストカップに溜まっていきます。
長期間使い続けても吸引力が落ちにくいのがサイクロン方式の特長です。また紙パック掃除機のように、ゴミと空気が同時にフィルターを通らないので、目詰りしにくく嫌な臭いが発生しません。また掃除のたびにゴミを捨てられることもサイクロン掃除機の特長です。
サイクロンクリーナーは、紙パックのような消耗品が必要ありません。余計なコストがかからず、お財布に優しいことが人気の理由となっています。しかしサイクロン掃除機の開発にはノウハウが必要であり、性能的に劣る製品も見受けられます。
現在サイクロン掃除機は、紙パック掃除機と並んで家電メーカーの主力商品となっています。
掃除機全体の国内出荷数は、ここ数年530~540万台で推移しており、2011年のメーカー別シェアは、パナソニック(18.9%)、日立(16.6%)、東芝(14.7%)となっています。この内、サイクロン掃除機が占める割合は40~50%と言われています。
このサイトでは、有名メーカーの最新サイクロン掃除機を中心に長所・短所を辛口レビューしています。サイクロン掃除機を購入する時の参考資料として活用して頂ければ幸いです。